五味クリニック 新聞・雑誌掲載情報

 

SPA 2004年8月31日号


臭メンがモテモテでもおかしくない、3つの理由
 より抜粋

1.ニオイの好き嫌いは過去の記憶が決め手

これまで紹介したように、不快に感じるはずの臭いニオイに快感を覚えてしまう人が存在するのはなぜだろうか。同じニオイなのにそれぞれ感じ方が違うのは、考えてみれば不思議な話だ。
五味クリニック院長・五味常明氏によれば、ニオイの好き嫌いは、「体験による記憶」で決められる側面が大きいという。わかりやすく言えば「慣れ」だ。
「食べたら害になる腐敗臭のように、本能的に避けようとするもの以外は、基本的にその人のニオイ体験によって決められるといっていいでしょう。大脳新皮質にある臭覚野に、ニオイに関する古い記憶が残されている。この記憶によって、それが快なのか不快なのかを判断するわけですね」
例えば、幼少時に祖父母に育てられた人は、老人臭を心地よいものとして受け止める。身近に老人がいない環境で育った人は、不快に思う。特に幼少時の記憶は深く根付いているために、無意識のうちにそうした感覚の違いが表れてしまう。「なじみ深いニオイはいいニオイ」というわけだ。
従って、男の体臭も同じこと。ワキガの彼氏と長いこと付き合った過去があれば、「素敵な思い出=ワキガ臭の記憶」てなことになっても少しも不思議じゃない。最初は臭くても、彼氏との「快い」経験の積み重ねで、「臭い」が「快い」に書き換えられる学習能力もある。へそのゴマだろうが靴下だろうが、愛着があれば、悪臭も香ばしく思えるってことなのだ。

2.イメージがニオイの好き嫌いを左右する

記憶と同様にニオイの好き嫌いに大きく作用する要素がもう1つある。それは、体験を伴わない、情報だけの「イメージ」。対象物に不快なイメージを持っていれば、ニオイもまた不快なものになってしまう。
「ニオイとはそもそも非常に曖昧なもので、明確に区別できるものではありません。単一のニオイを持つものはアンモニア臭しかなく、その他のニオイはすべてさまざまなものが結合してできている。従って、一口に体臭といっても一人ひとりまったく違う」(五味氏)
すべての人間がまったく違うニオイを持っているが、人間にはそれを明確に識別するだけの嗅覚はなく、好きか嫌いかも、視覚や聴覚により総合的な判断をしている。
「デブは汗臭いもの」というマイナスのイメージや偏見を持っていると、それだけで「デブの汗は臭い」と感じてしまう。また、そのイメージはそれぞれの民族が持つ文化的背景や社会のブームによっても左右される。
かつて男たちの間に脱毛が流行し、男性用デオドラント商品がバカ売れした時期があったが、「不潔な男はモテない」が社会一般のイメージとして定着している今は、ワイルド系「臭メン」は敬遠されがちである。
「清潔志向が過剰に到った反動で、男の体臭を男らしいと好意的にとらえる動きがでてきたということもあると思います。体臭は皮脂腺を男性ホルモンが刺激することによって出てくる。男性ホルモンが強ければ強いほど体臭は強いといえます」(同)
男性ホルモンは性欲を促す。つまり臭い男は精力絶倫な可能性が高い。子孫繁栄のため、女は本能的に臭メンを求め始めたという仮説も成り立つのだ。



 


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