五味クリニック 新聞・雑誌掲載情報

 

壮快 2003年9月号

猛烈 ワキガ、足の悪臭
 ベタベタ汗がスカッと消えた《汗の悩み》一発解消術

体臭専門医が太鼓判を押す汗のにおいがたちまち消える生活法を大公開

 

臭いベタベタ汗の原因は冷房
 地球上にはさまざまな動物が存在していますが、人間のように大量に汗をかく動物はほかに例を見ません。これはなぜでしょうか。
 脳という器官は非常に熱に弱く、体温が上昇しすぎると深いダメージを負ってしまいます。そこで脳が発達した人間の体は、体温が一定の範囲を超えたら汗をかいて体を冷やし、脳を守るという知恵を身につけたのです。汗をかくことは、人間として当たり前の行為といえるでしょう。
 しかし、最近はどこも冷房で屋内が冷えており、夏でも汗をかく機会がへっています。実はこれが、においの強いベタベタ汗の大きな原因なのです。
 冷房のきいた部屋で、汗をかかない生活に慣れてしまうと、汗腺(汗を出す器官)の働きが低下します。そこでひとたび暑いところに出ると、どっと大量の汗をかくようになります。
 このときの汗は、汗をかき慣れている人に比べて、汗の材料である血液の成分がより濃く含まれています。血液の成分には、尿素、アンモニアなど、においを発するものも少なくありません。つまり、日ごろから汗をかいていない人が、いざ暑さに直面すると、におい成分を多く含んだ臭い汗を大量にかいてしまうわけです。
 では、においの少ないサラサラの汗をかくためには、どうしたらいいのでしようか。
 まずお勧めしたいのが、汗腺の働きを高める入浴法です。人間の汗腺は、手足に多く分布しています。この手足の汗腺を鍛えれば、におわない良質の汗がかけるようになります。
 まず、ギリギリ我慢できるぐらいの熱めのお湯を準備して、ひざから下をその中につけましょう。時間にして10〜15分程度でじゅうぶんです。このとき同時に、乾いたタオルで腕を乾布摩擦するのです。
 この後、ぬるめの湯船にコップ一杯の酢を入れて半身浴をすると、汗のにおいを防ぐ効果がさらに高まります。
 これは、酢に含まれているクエン酸が、温まって開いている汗腺から吸収されて、においの原因となる乳酸の生成を防ぐためです。酢には、汗のにおいのもととなる雑菌の繁殖を防ぐ働きもあるので、一石二鳥です。汗のにおいをおさえるためには、酢は飲むよりも入浴剤として使ったほうが効果的、ということを覚えておいてください。
 ふろ上がりは、いきなり冷房のきいた部屋に入らずに、扇風機やうちわを使って、10分程度じっくり涼みましょう。
 この入浴法を一日一回、二週間ほど続ければ、汗腺が刺激されて活動を開始しします。夏本番前に実行しておくと、汗の質が改善して、においがてきめんにおさえられるはずです。

豆乳とメガブが悪臭を撃退
 さらに、ミョウバンを使った手作りの制汗剤を使うのもお勧めです。ミョウバンは最古の制汗剤といわれ、一説によればローマ時代にはすでに使われていたようです。ミョウバンに含まれている金属類がにおい成分を除去してくれるほか、汗腺をふさいで汗そのものを出にくくする働きもあります。つまり、消臭効果と制汗効果が同時に得られるわけです。
 準備するものは、ミョウバン5cと水200ミリリットル、レモン汁少々です。ミョウバンは、薬局などで焼きミョウバンとして売られています。水にミョウバンを加えて一昼夜おき、ミョウバンが溶けたところでレモン汁を加えれば、ミョウバン液の出来上がりです。冷蔵庫に入れておき、一週間ほどで使いきるようにしてください。
 これを、朝、汗が気になるわきの下などに塗っておくと、汗臭さやベタベタ感が防げます。肌の弱いかたは、腕の内側などで一度試して、様子を見てから使うようにしてください。
 また、食生活も汗のにおいと密接な関係があります。汗の悪臭を防ぐためにお勧めの食品は、豆乳とメカブです。
 豆乳には、女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンという成分が多く含まれています。このイソフラボンには、汗腺の働きを調節する作用があるので、ベタベタ汗が出るのをおさえてくれます。また、女性ホルモンの急な減少が原因で起こる、更年期の多汗を解消する効果もあります。
 一方、ワカメの生殖器であるメカブには、粘性多糖体といわれる成分が多く、これが腸内で発生するアンモニアなどのにおい成分を吸着して、体外に排出してくれます。におい成分は血液とともに腸と肝臓の間を循環しており、このにおい成分が血液中に多いほど、臭い汗をかきやすくなります。つまりメカブは、においのもとを取り除いてくれるわけです。
 これらの工夫を生活に取り入れるだけで、汗の悪臭は相当軽減するはずです。汗のにおいを気にして悩む前に、ぜひためしてみてはいかがでしょうか。



 


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