五味クリニック 新聞・雑誌掲載情報

 

暮らしと健康 2004年7月号


汗とにおいを上手に抑える より抜粋


におう汗はアポクリン汗。エクリン汗にもにおうものが

汗はからだの表面に無数にある汗腺から分泌されますが、エクリン腺から分泌される汗とアポクリン腺から分泌される汗に分けられます(図1)。
このうちにおう汗は、アポクリン腺から分泌される汗(アポクリン汗)のほうです。アポクリン腺は、毛穴と出口を共有している大きな汗腺です。多くの動物では、仲間どうしの確認や異性をひきつけるフェロモンのような役割をしており、非常に発達しています。しかし、人間のアポクリン腺は退化して、わきの下や性器の周辺などの局部にしか残っていません。
「アポクリン腺は成長にともなって大きさが変化し、男女とも第二次性徴期を迎えるころに大きくなり、歳をとると小さくなっていきます」(五味氏)


図1.皮膚と汗腺


思春期ごろまでには、イクラの粒程度の大きさになり、そこから、粘りけのあるアポクリン汗が分泌されます。アポクリン汗には、たんぱく質、脂質、糖質、アンモニア、ピルビン酸、色素リボフスチン、鉄分などの栄養成分が多いため、皮膚の常在菌が繁殖しやすく、その発酵臭が、後述のワキガ臭の原因になります。
一方、エクリン腺は、全身いたるところに分布し、1平方センチメートルに100個も以上も存在する肉眼では確認できない小さな汗腺です。ここから分泌される汗(エクリン腺)は、発汗の仕方によって三種類に分けられます。
1つは、暑いときや運動したときなどに、体温を調節するために全身から出る生理的な汗(温熱性発汗)、二つ目は、緊張や驚き、不安などによって、手のひらや足の裏、わきの下などの局所にかく汗(精神的発汗)で、三つ目は、辛いものや熱いものを食べたときに、額や鼻、唇の周囲、首などにかく汗(味覚性発汗)です。

「通常、エクリン汗の成分は99%が水分です。汗の原料は血液中のミネラルと水分ですが、これらが汗腺にとり込まれると同時に、からだにとって必要なミネラル分は血液に再吸収されるからです。そのため、本来のエクリン汗は、さらっとしていてにおいのない“よい汗”です」(五味氏)

“よい汗”は、水に近いので蒸発しやすく、体温調節機能をスムーズにします。しかし、現代人のかく汗のほとんどは、こうした“よい汗”ではなく、ベタベタしていて、蒸発しにくく、体温調節機能をはたらきにくくする“悪い汗”だと五味氏は指摘します。

「現代人の汗腺は、エアコンの普及や運動不足などにより、汗をかく習慣が少なくなったため退化し、本来は、血液中にもどされるはずのミネラル分が、再吸収されず水分と一緒に汗の成分として排泄されてしまうのです。
エクリン腺の数は、日本人場合、およそ230万個で、そのうち実際にはたらいている能動汗腺は半分程度ですが、現代人の多くは、能動汗腺の数がさらに1〜2割減少していると考えられています」(五味氏)

“よい汗”が蒸発しやすく、ごく少量含まれる塩分の作用によって皮膚の表面を酸性に保ち、皮膚常在菌の繁殖を抑えるのに対し、“悪い汗”は蒸発しにくく、ミネラル分を含むため、皮膚表面をアルカリ性にし、皮膚常在菌を繁殖させます。そのため、本来はにおわないはずのエクリン汗でも、“悪い汗”の場合はにおいいます。
また、不安や緊張による精神的発汗も、突発的で大量にかくため、ミネラル分の再吸収が追いつかずに、悪い汗となります。

「現代人には、エクリン腺が退化して、汗がかけなくなっている人が増えている一方で、ふつうの汗はかけないのに、精神的発汗によっててのひら、足の裏、わきの下、顔など局所に汗をかく人が増えています」(五味氏)

自分のエクリン汗が“よい汗”なのか“悪い汗”なのか、気になるところですが、リトマス試験紙を使って、簡単に調べる方法があります。大まかな目安ですが、赤いリトマス試験紙を汗につけて、色が赤いまま変化がなければ酸性で“よい汗”、青く変化すればアルカリ性で“悪い汗”ということになります。
もしも“悪い汗”だったとしても、汗腺トレーニングを行うことで、“よい汗”がかけるようになります(コラム)。



 


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