五味クリニック 新聞・雑誌掲載情報

 

いきいき 2004年8月号


更年期以降に気になり始める「におい」
中高年女性の気になるにおいは、汗と加齢が原因です。

 より抜粋

女性ホルモンが減ると、においの悩みも大きくなる?

さて、更年期に特に気になるにおいには、大きく2つあります。一つは更年期に一時的におこる多汗によるにおいです。もう一つは更年期以降に多くなる加齢臭です。実はこの両方ともに、女性ホルモンが大きく関係しているのです。
女性ホルモンの分泌量が低下する更年期は、ホルモンのバランスが不安定になりますので、それにつれて自律神経や血管運動神経などの調節機能が乱れてきます。体温の調節機能もスムーズにいかなくなります。それによって起こるのが、急にカーッと熱くなって汗をかく、いわゆるホットフラッシュです。
そもそも発汗機能は、男性ホルモンによって活発になる一方で、女性ホルモンで発汗を抑えることで調整されています。女性ホルモンの分泌が衰え始める更年期は、その調節がうまくいかなくなって、一気に汗が噴き出すことが起こるのです。また、更年期はイライラしやすくなりますが、同時に不安やうつ的な症状が出ることもよくあります。大量に汗をかいたときのように、「ああ、どうしよう、こんなに汗をかいてしまって。また汗が出たらどうしよう」と心配になると、精神性の発汗も起こります。この精神的なことが原因で起こる汗は、通常は驚いたときや緊張したときに起こるもので、いわゆる、「手に汗を握る」状態なのですが、心の中に潜在的に不安をもってしまうと、無意識のうちに頭の中は一種の緊張状態になり、余計に緊張性の発汗を起こすという悪循環になってしまいます。このようにして、本来は一時的な現象である更年期の多汗を長びかせてしまうこともあります。
汗には良い汗と悪い汗があり、運動や暑い中で活動するときに出るのは“良い汗”で、その成分は、水分が99%以上の塩水に近いものです。このような汗はすぐ蒸発して体温を下げる働きがあります。乾いたあともさらっとしていて、あまりにおいません。それに対し、精神性の発汗で一気に出る“悪い汗”は、アルカリ成分の重炭酸イオンが多くて細菌が繁殖しやすい上に、アンモニアや尿素、乳酸といった血漿中に含まれる多様な成分が含まれており、ベタベタして粘り気のある蒸発しにくい汗になります。においのもととなる物質も多く含まれているので、当然この汗はにおいやすくなります。また、普通の精神性発汗は手や足に多いのですが、更年期の発汗では、顔や首、胸などにもぐっしょりと汗をかきます。このような汗は蒸発しにくい、つまり体温調節効果が低い汗で、その結果、いつまでもダラダラとかきつづけてしまいます。



 


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