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投稿者名:五味院長
タイトル:脱毛後の多汗について
みー様
エステなどで脱毛をしてから腋の下に異常に汗をかくようになったと訴えてわたしのクリニックに来院される患者さんはかなりの数にのぼります。
また、最近は美容外科の「吸引法」という手術を受けた後で多汗がひどくなったケースも増加しています。
脱毛や吸引法などの手術で腋の下の発汗が増えることの原因ははっきりしませんが、二つの理由が考えられます。
一つは、脱毛などの処置を契機に「精神性発汗」が惹起されたためです。
脱毛などの処置により、「意識」がことさら腋の下に向けられるようになり、少しの汗でも気になることで、もっと汗をかくのではないかという「予期不安」が精神的な緊張を起させ、ますます汗が増えてしまうという悪循環が生じるのです。
同じことが、「吸引法」などの不完全な手術後にも起こります。
本来手術によって減少するべき汗が不完全な手術では全く減らないこともあり、そのような状態は患者さんの期待に反するだけでなく、失望が過剰な意識を腋の下に向けさせるため「精神性発汗」の契機になってしまうのです。
もうひとつの理由は、脱毛針や吸引器具が汗腺の活動を刺激してしまうのではないかとも言われています。
みーさんのケースでは、同時に、「におい」も気になってきたようですが、26歳で脱毛がきっかけで「わきが体質」になるということはありません。
仮に軽いわきが臭がしてきたとしたら、本来他人にわからない程度のアポクリン腺のニオイ物質が精神性発汗によるエクリン腺の汗と一緒になってニオイの飛躍性が増加したためと思われます。
しかし、この程度の臭いでは、自分で感じても他人にわかることはまずありませんので安心してください。
問題は汗対策の方ですが、まず「ハンカチやガーゼを腋にはさむ」という行為を止めてください。
そのような行動は、意識をますます腋の下に向けることになるので、精神性発汗の悪化をまねきます。
治療としては、一般的な制汗作用のある薬(塩化アルミニウムなど)で湿布をしたり、制汗剤を上手に使用して、少しずつ意識をわきの下から離脱させることがよいでしょう。
また同時に「自律訓練法」などで「予期不安」の軽減をはかるのも効果的です。
さらに、多汗が生活面まで影響するようであれば手術療法を考慮することも一つの選択です。(精神性発汗の手術法は少し特殊ですので関心があればこの掲示板にて再度質問してください)
いずれにせよ、今みーさんは、においと汗の「悪循環」に陥っているのです。 この循環をなんらかの方法で絶ち切る(気持ちの持ち方をかえるだけでも可能です)ことが大切でしょう。
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